日本のオーダースーツの歴史を見ていこう

日本のオーダースーツの歴史を見ていこう

日本のスーツの歴史は、幕末の末期頃から明治時代の軍服が始まりだとされています。 幕末に鎖国が終わり、明治維新後異国文化の1つとしてスーツが日本に入ってきました。 スーツの文化が入ってきた当時の日本は、まだ和装が主流でした。 大正時代になると欧米文化が流入したこともあり、スーツスタイルがスタンダードファッションとして着用されるようになっていきました。 この頃の日本でスーツと言うと、全てオーダーメイドでした。つまり、職人がその依頼主の体型に合わせて作るオーダースーツが当たり前で、高級品とされていました。 戦後になると、機械の発達や産業のオートメーション化が大きく進み、多くの人が着用できるような既製品スーツが大量に生産されるようになります。 現在一口にオーダースーツと言っても、主に3種類のオーダースーツが存在します。 完全にオリジナルの一着を作成するフルオーダー、サンプルの中から、選んで作成するパターンオーダー、前述二つの中間にあるイージーオーダーに3種類が存在します。

日本で初めてオーダースーツに袖を通したのは幕末の偉人

いまではどなたでも一着はスーツを持っているものです。男性はもちろんのこと女性も社会進出をして久しく、働く方の戦闘服といっても過言ではありません。街中には既製品を販売するお店が多く、1万円前後で手に入れることもできる洋服です。また成人式などでは両親や祖父母がオーダースーツをお子さんに贈られるのも一般的です。このオーダースーツが日本で初めて誕生したのは1840年の幕末で、新選組の土方歳三が最初にあつらえたという文献が残されています。土方歳三は当初は羽織袴で幕府の見回り隊として活躍をされていましたが、北海道の五稜郭の戦いではオーダースーツを身にまとって攘夷派との戦いに挑まれています。幕末ではまだ非常に高級な品物であり、国内で製造ができる人材はいませんでした。オーダースーツを作ったのは官軍側のイギリス人技師ともいわれており、イギリス軍の軍服と同じデザインだったことも肖像写真からうかがえているわけです。